セゾン投信の資金流出額が流入額を上回る

セゾン投信の5月の運用レポートが掲載された。これによると「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」が設定来はじめて資金流出額が流入額を上回ってしまった。このファンドはリーマンショックの時でさえ資金流入が続いていたので今回は残念だ。

なぜ流出多寡になったのか。最大の理由は昨今の下落により含み益があるうちにと、利益確定の売りが多かったのではないだろうか。セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」の基準価格は設定来から長らく10,000円以下で推移していたので、今年の株価高騰で数年ぶりに含み益を持った人も多かったのではと思う。

その他の理由としてセゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」以外にも低コストのバランス型ファンドが増えたことも考えられる。セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」が設定された当時、信託報酬0.7%台で世界中に分散投資できるファンドはこれ以外になかったと思うが、今では、より低い信託報酬のファンドも増えてきている。SBI資産設計オープン」やeMAXIS バランス」の信託報酬は0.5%台である。セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」はファンズ・オブ・ファンドなので直接運用するそれらのファンドに比べると信託報酬は高くならざるを得ず、保有コストに敏感な長期投資家が感じる魅力は、年々低くなってきていると思う。

資金流入が続くことは長期運用を目指すファンドにとって重要であり、セゾン投信も今回の流出多寡はショックだったと思う。この先セゾン投信はどういった手法でファンドの魅力を保っていくのか注目したい。

追記:セゾン投信社長中野さんのブログでも「残念!記録途切れる」とこの件について書かれています。

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